アマチュア無線の地域貢献活動

 JARLメールマガジンの (2020/11/05) に、掲記の件についての法改正の整備が予定されている旨の記事が掲載されましたのでお知らせします。

 現状のアマチュア無線 (以降アマ無線と表記) の地域貢献活動は、法に定める目的外通信の制約などで、大災害の非常時でさえも他に公的通信手段の無い場合に限られ、また、公的通信が復旧した後は被災下の現状の如何に関わらず、非常通信から撤収しなければならないなど大きな制約があります。

 今回、総務省はアマ無線に係る制度整備を行うため、電波法関係省令及び告示等の改正案が作成されましたが、この新たな法整備の内容を要約すると以下のとおりです。

(1) 非常災害時等のボランティア活動や国や地方公共団体等の施策で共助を背景とする地域における活動等について、アマ無線を身近な暮らしの中で活用できるよう定義を明確化し、電波の有効利用及びアマ無線の地位向上を図るとともに、地域社会に貢献できるようにする制度改正です。

(2) 小中学生のアマ無線の体験機会の拡大については、本年4月にアマ無線体験局が制度化されましたが、更に人材の裾野を広げていくため、無資格の小中学生が家庭等や学校において、有資格者の指揮・立ち会いの下、電波の利活用の可能性や楽しさを身近な暮らしの中で体験できるようにする制度改正です。

 以上の内容で法整備が改められますと、日本も欧米並にアマ無線の地域貢献活動の広がりとともに、アマ無線の地位向上や有資格者の増加などが期待できるものと思われます。